留学先の選び方-医師はどうやってラボを選べばいい?

留学先の選び方に困っていませんか?いったいどのように留学先を選べばいいのでしょうか?


当然ながら、これといった正解はなく、「留学に何を求めるか」という自分自身の価値観によって決まります。ここでは、よくある3パターンの留学先の選び方についてご紹介します。


① 一流ジャーナル(Nature, Cell, Science など)に論文を出したい場合

迷うことなく、自分が投稿したい雑誌にコンスタントに論文を出しているラボを選びましょう。
留学中にどの雑誌へ論文を出せるかは、あなたの能力や努力では決まりません。ラボの環境とPI(Principal Investigator)によってほぼ決まります。

Nature/Cell/Science に論文を出している知り合いの研究者は、ほぼ例外なくそのような成果を出しているラボに所属していました。自分がPIになるまでは、論文の掲載誌は「ラボの実力」で決まると考えた方が良いです。


② 費用をできるだけ抑えたい場合

アメリカ留学を考えている場合は、東海岸や西海岸の大都市を避けてください。内陸部であればコストの心配は少なくなります。
ポスドクの平均年収は約6〜6.5万ドルです。ニューヨークやボストンなどの都会では家賃が月2,000〜4,000ドル。そして保育園・幼稚園の費用も月2,000〜3,000ドルかかるのが現実です。普通に生活しているだけで確実にマイナスになると思います。

一方、内陸部の都市では生活費が半分以下になることもあります。ただし、日本人コミュニティが少ない地域もあるため、事前にしっかり確認しておきましょう。

ただ私個人の意見としては、金銭面も大事ですが、医師として留学する場合は日本人コミュニティがある地域の方がコネクションもできやすく、また安心して生活できると思います。


③ 穏やかな留学生活を送りたい場合

ラボのウェブサイトを見ただけでは、実際に穏やかに過ごせる環境なのかは分かりにくいものです。
「良いラボ」と評判でも、実際に行ってみると想像と違った…という話もよく聞きます。

可能であれば、知人からの紹介や、そのラボで実際に働いているポスドクの人に直接話を聞くのが一番確実です。ラボの雰囲気やPIの性格など、外からは分からないリアルな情報を得られます。


最後に

留学先の選び方は人それぞれです。しかし留学先ラボの選択は、あなたの数年間を左右する大きな決断です。なんとなく決めるケースもありますが、できる限り慎重に考えましょう。

私自身は業績重視でラボを選びました。留学前は「どんなラボが成果を出しやすいのか」が全く分かりませんでした。しかし留学後に多くの研究者と出会い、今ではラボのホームページを見ただけでも、ある程度その雰囲気や生産性を判断できるようになりました。

ラボ選びは一人では難しい部分も多いため、複数の留学経験者の意見を聞くのがおすすめです。

留学先の選び方で悩んでいる方。もし興味があれば、個別相談も受け付けていますので、ぜひ活用してください。

\ 最新情報をチェック /

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です